「質実剛健」と評価が高いドイツ製品を愛用している日本人も多くおり、質が高い日本製品との比較対象にもよくなります。よく知られているドイツメーカーをざっと挙げると
【自動車】
・BMW
・メルセデスベンツ
・フォルクスワーゲン
・ポルシェ
・Audi
・オペル
【スポーツ】
・プーマ
・アディダス
【家電・電気機器】
・ボッシュ(自動車部品、電動工具)
・ブラウン(髭剃りなど)
・ライカ(カメラ)
・カールツァイス(光学機器)
・ゼンハイザー(ヘッドフォンなど)
・ブリタ(浄水器)
【文具・ステーショナリー】
・ステッドラー
・ファーバーカステル
等があります。
なぜ、ドイツ製品は品質が高く、かつ魅力的なのでしょうか。
経済大国で技術立国
まず、ドイツは日本に次ぐ世界第4位の経済大国です。
主要産業が工業であり、輸出額は世界一位です。
ガソリン自動車やディーゼルなども戦前に発明しました。
技術力が高く、特に自動車産業では日本にも負けず、BMWやメルセデスベンツといったブランドが世界的に人気です。
自動車産業が発達していることから、アウトバーン(無料の速度無制限道路)といった道路網も発達しています。
ドイツには厳しい品質管理をクリアしなければならない<DIN>規格があるのも特徴です。(日本でいえば<ISO>のようなもの)
交通機関で広く採用されている、視認性が高い<DIN>フォントも開発されています。
ヨーロッパ内においてはドイツは技術国であり、日本のような立ち位置でもあるという見方もあります(日本とは戦中、同盟国でもありました)。
実際、冷戦中には東西に分断され、その技術力はアメリカとロシア(旧ソ連)で取り合いになりました。
「バウハウス」がモダンデザインに影響を与えている
また、現代のドイツデザインの潮流をたどっていくと「バウハウス」というキーワードが出てきます。
バウハウスは第一次世界大戦後にドイツで設立された世界最初の美術学校です。1919年から14年間、ナチスによって閉校されるまで、工芸や写真、デザイン、建築などの総合的な美術教育を行っていました。
バウハウスの活動は現代美術やモダンデザインに大きな影響を与え、今日のドイツデザインの礎となっています。
バウハウスの教育内容は合理主義・機能主義でした。これは工業デザインに合致し、大量生産を前提とした工業化社会においてのデザイン・美術の在り方を示すもので現代のデザイナーにも多大な影響を及ぼしています。
今日、私たちが使っている製品にもその影響を見ることが出来ます。
現在主流となっている「フラットデザイン」の概念もバウハウスの影響であると言えます。
ドイツの国民性
また、精密で正確な製品を作り出す秘密は、ドイツの国民性にも関係していそうです。
ドイツは時折、日本人と似ていると言われることがあります。
ドイツ人は約束の時間を正確に守ったり、労働倫理が強く、完璧主義的な気質があると言われ、職人に対しリスペクトの姿勢を持ち合わせています。
このような土壌や気質があるからこそ高品質な製品を生み出しているとも言えそうです。